

![]() |
花田 英輔氏(島根大学医学部附属病院 医療情報部 准教授) 受賞演題「アクティブタグを活用した医療機器運用管理システム」 |
一般演題優秀発表賞受賞に際して
第40回日本医療福祉設備学会学術大会の一般演題優秀発表賞をいただきましたこと、誠にありがとうございます。
本より、この発表は私一人による成果ではありません。システム構築に向けたデバイスの開発からソフトウエア作成、評価試験の実施に至るまで、様々な方のご協力あってのものです。ご協力いただきました各社の皆様に、改めて深く感謝いたします。
今回の発表は医療機関におけるRFタグの使用目的や、必要な位置探索精度などについて再考し、医療機器の動作状態を把握するデバイスを作るところから始まっています。既存のシステムをそのままではなく使える部分のみを活用し、現場のニーズに見合った形で実現することは、以前の職であった客先常駐システムエンジニア時代の業務体験が活きていると思います。
このシステムにはまだまだ開発の余地があり、また新しい用途、新しい機能の追加も考えられます。この賞をいただいたことを契機として、さらに研究開発を進め、商品化につなげてまいりたいと思います。またこれ以外にも、医療と福祉に関わる設備やシステム開発にまい進してまいります。
![]() |
中谷 順子氏(公益社団法人日本看護協会 事業局 事業開発部) 受賞演題「一般病棟における心電図モニタの安全使用にむけて(第2報)」 |
活動報告優秀発表賞に選ばれて
第40回日本医療福祉設備学会活動報告優秀発表賞を頂き、大変光栄に存じます。
アラーム機能を備えた医療機器が一般病棟で数多く使用されるようになり、日本看護協会では、平成19年度から、一般病棟における心電図モニタの安全使用に対する活動に取り組んでまいりました。平成19・20年度は、本会内に事故事例分析検討委員会を設置し、モニタ関連の事故に潜む環境要因を明らかにしました。平成21年度は「一般病棟における心電図モニタ安全使用確認ガイド」を作成し、平成22年度には、ガイドの公表とともに、モニタ製造業者にモニタを使用している一般病棟を見学して頂きました。
今回の受賞は、日本看護協会のこれらの活動が評価されたものと理解しております。事故事例分析検討委員会の委員をはじめ、本活動にご協力ご参加頂いた方々、見学をお引き受け頂いた医療機関の方々に深く感謝申し上げます。
医療機器の取り扱いに関する問題は、心電図モニタに限りません。医療機関は、病院設備に関する問題も抱えています。様々な職種が連携し、それぞれの知恵を結集し、安全で安心な看護・医療を提供し続けられることを切に願うものです。