この度は、第51回日本医療福祉設備学会 一般演題優秀演題賞にご選出頂き、大変光栄に存じます。
現代の医療現場では、様々な無線通信が用いられ、医療安全や業務の効率化などに寄与しています。一方で、無線通信は電波を用いることから、受信不良や電磁干渉などの諸問題と向き合う必要があります。特に医用テレメータは、患者のバイタルを監視する医療機器であるため、これらの問題は時に致命的な結果に繋がりかねません。しかし、医療従事者が電波管理をおこなうことは、コストや専門的知識などの面から容易ではありません。
本研究は、安価なデバイスであるソフトウェア無線と、機械学習技術を用いて、医用テレメータの受信状況を推定するアルゴリズムを検討致しました。将来的には、本アルゴリズムをシングルボードコンピュータに搭載することで、医療現場における電波管理を簡便かつ安価に可能なシステムの構築を目指し、今後も研究開発を続けてまいります。