この度は第52回日本医療福祉設備学会一般演題優秀演題賞にご選定いただき、大変光栄に存じます。受賞にあたりまして、調査にご協力頂いた病院の皆様、共同研究者の武部先生、西井先生、村田先生には、この場を借りて深く感謝申しあげます。
本演題は病院内での職員の怒りやストレスについて、攻撃性スコアを含めたアンケートにより、施設環境による緩和効果を検証し、今後の病院設計の一助とすることを目的として実施したものです。
医療従事者は業務内容から来るストレスや怒りを感じやすい職種であると考えられます。本調査により、ストレスや怒り・攻撃性のコントロールを人員構成、方針、慣行、教育などの組織戦略の対策だけに頼るのではなく、空間・環境設計による対策も併用することでより高い効果が得られる可能性を見出せたのではないかと思います。
今後はこの研究成果を、実際の空間に落とし込み、少しでもスタッフが働きやすく、ストレスを感じにくい病院設計を目指し、日々精進してまいりたいと思います。