

ご 挨 拶
一般社団法人日本医療福祉設備協会が主催しております「日本医療福祉設備学会」は、本年で第42回を迎え、10月23日(水)と24日(木)の2日間、東京ビッグサイトにて開催いたします。また、併設展示HOSPEX Japan 2013は、一般社団法人日本能率協会との共催で、10月23日(水)~25日(金)の3日間、同時開催されます。本年は例年11月の開催が10月の開催になりますので、ご準備の方どうぞよろしくお願い致します。
さて、あの未曾有の被害をもたらした東日本大震災から2年の歳月が流れました。この間、復興への取り組みとともに、今後の大規模災害発生時の安全確保ならびに事業継続について、様々な検討がなされてきているのはご存知のことと思います。われわれ医療福祉に携わる者にとりましても、それぞれの専門の立場からこの問題について検討し、具体的な対策を立ててきた2年間だったのではないでしょうか。
また、一方では深刻な経済不況により、日本の産業界そのものが大きく揺らいだときでもあったわけですが、その突破口の一つとして医療分野ならびにその産業が大きな注目を集めてきています。今回のメインテーマを『産学コラボレーションによる医療技術の夢の実現』としましたのも、その昔、魚群探知機に使われていた超音波を何とか医療応用できないかという医療技術の夢を、超音波診断装置という形で実現したように、今また新たな医療技術の夢を、産学コラボレーションによって実現して行こうではないか、そのきっかけになる出会いの場にしようではないかという思いに他なりません。
また、副題に~ホスピタルエンジニアリング(HE)とクリニカルエンジニアリング(CE)の力~としましたのは、その夢の実現のためにはHEとCEの果たす役割が大きいと考えたからです。この両者は言わば病院を支える縁の下の力持ち的な一見目立たない存在ではありますが、この両者がしっかりしていないと今の高度な医療設備、医療機器のパフォーマンスは得られない、ひいては新たな医療技術も夢で終わってしまうかもしれないと思ったからです。
今の日本をさらに元気にするという意味でも、もともとある日本の技術力を医療分野で活かし、臨床で役に立つ製品として開発することは極めて重要な課題と考えています。本学会を是非そのようなことを真剣に取り組む場として、盛り上げていこうと考えていますので、どうぞご期待頂ければと思います。
本学会への参加が初めての方もいらっしゃるかと思いますが、本学会は医療福祉に関わるすべての「もの作り」「使い手」の専門家が、自分の専門領域を越えて、他の専門領域と交わることによって、新しいものを実現しようとする学会です。会員をはじめ、関係の皆様方の多数のご参加をお待ちしております。
第42回日本医療福祉設備学会
学会長 加 納 隆