第51回日本医療福祉設備学会
2022年10月27日(木)、28日(金)

医療福祉のイノベーション
~革新が創る持続可能な医療への道~

 このたび、第51回日本医療福祉設備学会の学会長を拝命いたしました、大阪大学医学部附属病院手術部・臨床工学部・材料部部長の高階雅紀と申します。 第51回日本医療福祉設備学会は、2022年10月27日(木)、28日(金)の2日間、東京ビッグサイト会議棟で開催いたします。同時に、併設展示HOSPEX Japan 2022を10月26日(水)から28日(金)までの3日間、東京ビッグサイト東展示場において開催いたします。

 学会のテーマは、「医療福祉のイノベーション ~革新が創る持続可能な医療への道~」といたしました。 現代社会では、この2年余りのCovid-19禍における影響、そして、まさにこの3月から始まったロシアのウクライナへの侵攻による製造業や物流への広範囲な影響は言うまでもなく、それ以前から持続的な事業継続への多くの検討がなされてまいりました。 今回の学会では、医療福祉事業継続を目的としたCovid-19に代表される新興感染症対策、働き方改革、DX、CN、自動化など、医療福祉を取り巻く広範囲のイノベーションを取り上げます。

 学会に参加する一番大きな目的は、非日常の体験です。 ともすれば、日常の業務の多忙にかまけて、その一つ一つの業務の意義を見失いがちな中で、非日常である学会に参加し最新の知見に触れることは、見失っていた日常の意義を改めて考える機会となります。 また、学会では近未来に具現化するであろう未体験の話題に触れ、併設展示では既に具現化された実態に触れることができます。 これが学会と併設展示にリアルに参加する醍醐味でしょう。この感動により、再び日常に戻った後も業務へのモチベーションを高く保つことができます。

 Covid-19禍の影響により減少した本学会の会員の皆様に再び会場に足を運んでいただくため、特に看護職とメーカー関係者の参加に期待しております。 そのため、看護関係の企画では、前回の学会からの継続課題として「看護マネジメントと病棟計画」のシンポジウムを計画しています。 さらに、新しく企画した「イノベーションセッション」として、企業の製品開発や改良に関する研究成果を発表していただく場を設けました。 このイノベーションセッションでの発表では、メーカー名や製品名を公表していただいて構いません。 企業におけるイノベーティブな研究活動を是非ご紹介いただきたく存じます。

 今回、私はHOSPEX Japan 2022の展示実行計画委員長を兼務しておりますので、今まで以上に併設展示との連携を高めてまいります。 学会に参加して新しいイノベーションの話題に触れ、そして併設展示ではその具体化された姿を目の当たりにするという感動を提供したいと考えています。 中でも、院内外医療物流の自動化やDX化について継続的に検討した結果を学会側と併設展示側で共有して参加者に提供する。

 また、病院設備設計ガイドライン(空調設備編)の改定に伴い、学会ではシンポジウムを開催し、併設展示ではそれら関係企業の展示を誘致すべく計画しています。

 現在、副学会長の花田英輔氏(佐賀大学 理工学部情報部門 教授)と中田康将氏(清水建設株式会社 ソリューション営業部 部長)をコアとして、プログラム委員の方々と共に特別講演、教育講演およびシンポジウムなどの企画を具体化しております。医療福祉設備のイノベーションに関する興味深いテーマを取りそろえたプログラムとなっておりますので、医療施設や福祉施設の従事者、施設管理者、建築設備設計者、施行者、医療機器メーカーの方々など、医療福祉にかかわる多方面の皆様のご参加、ご来場を心よりお待ち申し上げております。

第51回日本医療福祉設備学会
学会長 高階 雅紀
大阪大学医学部附属病院 病院教授
手術部・臨床工学部・材料部 部長